【REIT 物件ごとに担保設定 みずほ信託 資金調達容易に】
本日の気になる新聞記事として、日本経済新聞朝刊4面「REIT 物件ごとに担保設定 みずほ信託 資金調達容易に」を挙げたい。
本来であれば、1面にあるペイオフが初めて発動される話題を取り上げるべきかもしれないが、多くの方が注目されており、様々な意見・記事が掲載されているため、あえて4面の記事をピックアップしたい。
不動産投資信託(REIT)の投資口価格は、金融危機以降底は脱したものの、まだまだ平常時に戻ったとは言い難い。
不思議なことに、資金調達は今まで無担保かすべての保有物件を共同担保するしかなかった。しかしここにきて、みずほ信託が物件ごとに担保権を設定することで、下位REITにおいても資金調達が比較的しやすくなりそうである。
下位のREITであっても、都心の優良物件に投資しているパターンもあり、こうした取り組みが広がることで、運用会社の信用力に頼ることなく資金調達が容易になれば、日本の不動産市場も多少なりとも良い方向に向かうのではないかと考えられる。
真下、都心におけるオフィス空室率は過去最悪となっており、不動産市況はよくない。ただこうした動きも中長期的に見ればいつまでも続くものではないと私は見ている。
ホテルの稼働率は上昇傾向にあるようであり、REITによっては投資口価格が順調に推移しているものもある。
こうした資金調達方法が多様化することで、さらなるREIT市場の安定化につながればと期待する。
執筆者:伊藤 亮太(ファイナンシャルプランナー)
スキラージャパン株式会社
http://www.skirr-jp.com
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